子犬用のドッグフードの選び方とおすすめフード
どの年齢でもワンちゃんの食事に気をつけることは大切ですが、0歳~2歳くらいまでの子犬のうちは、体をつくる期間なので特に重要。この時期の食事で健康に過ごせるか病気がちになってしまうかも決まってしまいます。
子犬のうちは食材のアレルギー反応も出やすいので、人間の食べ物などは与えず、質の良い子犬に合ったドッグフードをしっかり与えることが大事です。
このページでは、子犬の時期に必要な栄養素・食事量や成犬用に切り替えるタイミングなど、子犬用に必要なドッグフードの選び方をご紹介します。また子犬用の具体的なおすすめフードもご紹介します。
ワンちゃんの将来の健康のため、ぜひ正しい知識をもって考えてあげてください。
子犬用のドッグフードの選び方
子犬の時期は筋肉や骨格など体をつくる上で重要な時期です。また、内臓がしっかりと発達していないため、内臓に負担がないドッグフードを選んでください。
- 筋肉・骨格・皮膚・毛質などをつくる重要な時期
- 内臓が発達してないので胃腸に負担をかけない
- 栄養が成長に使われるので日々のエネルギー(カロリー)が必要
高タンパク質のフードを選ぶ
人間と同じように、犬の筋肉・骨・皮膚・毛はタンパク質から作られます。特に子犬の時期は成長段階なので、タンパク質の割合が多いドッグフードを選びましょう。割合の目安としては30%以上のものがおすすめです。
また、タンパク質といえば肉類なのですが、肉類の内容にもこだわりたいところです。粗悪な4Dミートはもってのほか。できれば魚ではなく鶏肉やラム肉中心の配合バランスが理想です。
消化の悪い穀物はNG
子犬の時期は内臓が未発達なので、体に負担の大きい穀物類はできれば避けたい食材です。具体的には小麦・大麦・とうもろこしなどですね。
いわゆる「グレインフリー(穀物不使用)」といわれるドッグフードなら大丈夫ですが、上質な脂質・炭水化物を摂取するためにも「豆類(えんどう豆・ひよこ豆)」が配合されていると理想です。
脂質(カロリー)も多めのフードを選ぶ
子犬の時期は「高タンパク・高カロリー(脂質)」とよく言われます。
単純にタンパク質や脂質が多ければいいというわけではなく、バランスが重要なのですが、脂質が多めは大切です。エネルギーが体の成長に使われるので、日々の生活に必要なエネルギーを脂質で補う必要があるからです。
脂質の目安としては15%以上のものを選ぶといいでしょう。
子犬におすすめのドッグフード
上記の選び方に合う、おすすめの「子犬用のドッグフード」をご紹介します。
カナガンドッグフード
タンパク質33%、脂質17%と子犬には理想的な配合です。
全年齢対応のドッグフードですが、栄養素の配合バランス的には子犬~成犬初期に食べさせたいドッグフードです。
成犬用ドッグフードとの比較
子犬用 (カナガン) |
成年犬(1~7歳)用 (モグワン) |
|
---|---|---|
タンパク質 | 33% | 28% |
脂質 | 17% | 12% |
粗繊維 | 3.5% | 3% |
粗灰分 (炭水化物) |
9% | 8% |
水分 | 8.5% | 8% |
成犬用のドッグフードと比べると、タンパク質・脂質が多いですね。
カナガンは配合割合の良さだけではなく、使われている食材の質の高さもおすすめできるポイントです。
すべて人間も食べられる高品質で新鮮な食材(ヒューマングレード)を厳選していて、肉類も骨抜きチキン生肉26%、乾燥チキン25%と質の高い鶏肉です。
また、サツマイモ・えんどう豆・じゃがいもといった、ワンちゃんの胃腸に負担のかからない穀物で脂質や炭水化物をしっかり摂取できます。これも成長期の子犬には必要なことです。
いわゆるプレミアムフードといわれるドッグフードで、値段も少しお高めですが、ワンちゃんに長く健康でいてもらうためにも子犬の時期から質の高いドッグフードをしっかり食べさせてあげてください。
子犬の食事の注意点
子犬の時期はまだ胃腸が弱いので、ドッグフードをあげるときも工夫が必要になります。ワンちゃんの様子をよく観察して、微妙な変化にも気づいてあげてください。
ドライフードはふやかして与える
ドライフードをふやかして与える目的は2つあります。
- 食べやすく、胃腸の負担も軽くなる
- ニオイがたつので子犬がドッグフードに興味を示す
生後4,5ヶ月まではドライフードはふやかしてあげるのが基本です。硬いドライのままだと歯が弱い子犬だと食べにくいし、消化に負担もかかります。
4,5ヶ月経ったらだんだんとふやかす割合を減らしていって、ワンちゃんの様子を見ながらドライフードに慣れさせてあげるようにしましょう。
また、子犬に「ドッグフードに興味を持たせる、ドッグフードを食べることに慣れさせる」という意味でも、ふやかしてニオイを出して食欲を掻き立てることは効果的です。
ただしドッグフードをふやかして与えると、歯に歯石がつきやすくなります。あまり知られてませんが、ワンちゃんも定期的な歯みがきが必要です。子犬のうちから歯みがきに慣れさせるためにも、ふやかして与えたら歯みがきする習慣をつけましょう。
人間の食べ物は与えない
人間の食べ物を与えないのはどんな犬種・どんな年齢でも当たり前。特に子犬のうちに味の濃い食べ物に慣れてしまうと、ドッグフードに興味を示さず一生食べることに苦労してしまいます。
病気になったり太ってしまったから人間の食べ物はあげない、というのはワンちゃんには可哀想なことです。かわいいからといって甘やかすことは結果としてワンちゃんを苦しめることになるんです。
子犬のうちから栄養バランスの整ったドッグフードをあげるようにしましょう。
子犬はすぐに吐く
犬全般そうなのですが、子犬はすぐに吐きます。
人間も小さい子どものころは吐いたりしますが、子犬はもっと吐きます。そしてこれは病気や悪いことではありません。成長過程では普通にあることです。
子犬がドッグフードを吐いてしまった時は、慌てず少し見守りましょう。子犬によっては吐いたものをまた食べる子もいます。
もし吐いたものを食べなかった場合は、そのままだと栄養が不足している状態です。子犬は1食2食抜いただけでも体重に大きく影響するので、吐いて1,2時間したら、軽くドッグフードを与えるようにしましょう。
子犬に成犬用・老犬用のドッグフードを与えるとどうなるの?
子犬に成犬用・老犬用のドッグフードを与えても、すぐに病気になるとか不健康になるとかはありません。もちろん4Dミートなどの粗悪な食材が入っているのは絶対ダメですが。
ただし将来的な犬の健康・病気をしない強い体を考えると、成犬用・老犬用では少し栄養分が不足してしまいます。具体的にはタンパク質・脂質です。
成犬になってから
- 骨が弱くて骨折してしまう
- 内臓が弱くてすぐに吐いたり・下痢になってしまう
- すぐに熱をだして具合が悪くなってしまう
というのも、子犬の時の食生活が影響します。
できれば子犬のときは子犬用、またはタンパク質・脂質が多めな全年齢対応のドッグフードを与えるようにしましょう。
子犬に与えるドッグフードの量はどのくらい?
基本的には、与えるドッグフードのメーカの給餌量どおりにします。
「成犬時を元に考える」とか「体重から1日に必要なカロリーを計算する」とかいう情報がありますが、商品のサイトやパッケージに子犬用・体重別の給餌量が書いてないドッグフードはあえて選ぶ必要はありません。
逆に言えば、そこまできめ細かく書いてあるドッグフードは親切だし、犬のことをしっかりと考えてる会社なんだな、と安心感があります。
体重が増えてしまった場合は、1回分の量の9割、それでも減らなければ8割、といった具合に量を調節します。もし間食もしないで目安通りに与えて太ってしまう場合は、ダイエット向きのドッグフードに切り替えるのも方法のひとつです。
ただ、子犬の時期に間食させず目安通りに与えて太ってしまうというのは、まずほとんどありません。

こちらは、おすすめで紹介したカナガンの子犬のときの給餌量です。体重別・期間別(月単位)でしっかりと分けられていて親切ですね。こういったきめ細かさがドッグフードの品質にもつながってると思います。
子犬から成犬用ドッグフードに切り替えるタイミング
子犬から成犬用ドッグフードに切り替えるのは、基本的には1歳前後からです。
カナガンのように全年齢対応の場合はドッグフードの切り替えは必要ありませんが、完全な子犬用の場合は切り替えが必要です。
- 子犬用だと成犬にはカロリー(脂質)が多すぎる
- 逆に繊維質・ビタミン・ミネラルが足りなくなる
成犬になると、体や内臓は「成長」ではなく「健康的な維持」になります。その年齢のステージで重要視したい栄養素が異なるので正しく切り替えるようにしましょう。
切り替える時はいきなり違うドッグフードにするのではなく
- 最初の一週間は子犬用9割、成犬用1割
- 二週目は子犬用7割、成犬用3割
- 三週目は子犬用4割、成犬用6割
- 四週目は子犬用1割、成犬用9割
といった感じで、ミックスしながら1ヶ月くらいかけて切り替えるのが理想です。

カナガンは全年齢対応ですが、栄養素的に子犬~成犬初期に向いています。成犬になってからのドッグフードは「成犬用のドッグフードの選び方とおすすめフード」で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。