手作りドッグフードに必要な栄養素とおすすめ食材
愛犬を子供のようにかわいがって育てる飼い主が増えたことにより、ドッグフードも犬の健康を第一に考えて、様々な種類の商品を購入できるようになってきました。
ですが、オーガニックやロープロセス、保存料少なめの物など品質にこだわると、ドッグフードの値段もそれなりに高くなってきます。また、愛犬への愛情から、ワンちゃんだけの特別メニューのドッグフードを手作りで作ってあげたいと思う飼い主も増えています。
そこで今回は、手作りドッグフードについて、なるべくコストを抑えつつも、健康に食べられる方法についてまとめようと思います。
手作りドッグフードに必要な栄養素
私たち人間と一緒で、犬にとっても栄養バランスはとても大切です。栄養が偏ってしまうと、栄養バランスを崩してしまい、大きな病気を発症してしまうこともあります。
犬の成長や健康に重要なのは「タンパク質」「脂肪」「炭水化物」の三大栄養素です。これらの栄養素の効果と必要な量(割合)をしっかり把握しましょう。
タンパク質
タンパク質は、生きていくうえで最も重要な栄養素のひとつです。
血液、筋肉、皮膚や骨格など、体の構造をつくるのに欠かせないだけではなく、免疫力の構成にも大きく関わる栄養成分です。
タンパク質を構成するアミノ酸は犬の体内で作り出すことができるものもあれば、食事からしか摂取できないものもあります。元来、犬は肉食とされてきた動物なので、動物性タンパク質を多く摂ることによって必要なアミノ酸を補うことができます。
アメリカのペットのしつけや健康を扱うサイト「Pet Education」のデータによると、推奨されているドッグフードのタンパク質の占める割合は「子犬の場合で30%前後、成犬で25%前後」とされています。
脂質
脂質は活動のエネルギー源となる栄養素のひとつで、食事の消化・吸収を助ける働きがあります。
脂質はご存知の通り、カロリーが高いので、避けてしまわれがちですが不足してしまうと、免疫力の低下や赤血球の減少にもつながるので、適量を摂取する必要があります。
人間と犬が必要とする脂質の量は異なります。犬は脂質の量をそれほど必要としないので全体割合の15%以内が理想的です。肉、魚、野菜(豆類)などから補うことができます。
炭水化物
脂質と同様に、活動の主なエネルギー源となる栄養素です。
炭水化物は糖質と食物繊維から構成されており、糖質はわんちゃんが活発に行動するために必要です。食物繊維は腸の運動を活発にして消化を助ける働きがあります。
「食物繊維=穀物=犬の体には合わない」といった情報を目にしますが、正確にいうとそれは間違いです。
良質な食物繊維は犬の胃腸の働きを助けて体の代謝を良くします。
ダメなのは犬の体に合わない食物繊維。具体的には小麦・とうもろこしといった安価な穀物です。
犬の体とドッグフードの穀物の関係は以下のページで詳しくまとめてあります。犬の健康に大事なことなので、ぜひ合わせて読んでみてください。
手作りドッグフードに適した食材
タンパク質・脂質・炭水化物を上手に摂取するために、手作りのドッグフードに適した食材をご紹介します。
タンパク質におすすめの食材
- 動物性タンパク質:鶏肉、羊肉、鹿肉、イノシシ肉、ターキー、魚(サーモン、ニシン)、卵、チーズ
- 植物性タンパク質:豆腐、おから
脂質におすすめの食材
- 魚、チーズ、ヨーグルト、豆類(えんどう豆、レンズ豆)
炭水化物におすすめの食材
- サツマイモ、ニンジン、ブロッコリー、ほうれん草
それぞれの食材を上手に選んで美味しい手作りドッグフードを作ってあげてください。
手作りドッグフードの食材選びのポイント
タンパク質・脂質・炭水化物を多く含む食材を紹介しましたが、食物アレルギーや消化不良をおこすこともあります。
特に、小麦・トウモロコシなどはアレルギーを持つワンちゃんが多いので、食材選びには十分注意する必要があります。
理想は、いつも与えているドッグフードの内容を確認して、そこに使われている食材から選んでいくことです。
参考になる理想的な栄養バランスと食材を使っているドッグフードは「モグワンドッグフード」です。
タンパク質28%、脂質12%と理想的な栄養バランスです。またグレインフリー(犬に合わない穀物不使用)、ヒューマングレード(人間が食べられる食材のみを使用)で健康にも安全にも安心なドッグフードです。モグワンドッグフードをお手本にすれば健康面では間違いありません。
普段の食事はモグワンドッグフードにして、ワンちゃんの誕生日やお留守番を頑張った日などに手作りドッグフードにすれば、飼い主としても負担なく楽しく作れると思いますよ!
手作りドッグフードのレシピ
参考として、成犬のわんちゃん(体重10kgの中型犬)に適したレシピをご紹介します。
材料(食材)
- 茹でた鶏胸肉:230グラム
- 茹でた鶏レバー:15グラム
- ゆで卵:1個
- ゆでたサツマイモ:110グラム
- 低脂肪ヨーグルト:55グラム
- 魚オイル:1グラム
- 卵の殻:5グラム
調理方法
わんちゃんは生肉を食べても大丈夫のようですが、普段ドッグフードを食べ慣れているこがほとんどだと思うので、最初はしっかりと中に火が通るまで調理して与えた方がいいと思います。
あとは全ての食材を細かく切り刻んで、混ぜるだけの簡単レシピです。
栄養素
- 700カロリー
- タンパク質:25%
- 脂質:10%
- 炭水化物:25.4%
手作りドッグフードにおすすめの食材
手作りドッグフードづくりにおすすめなのが、ペット用に販売されている「鹿・イノシシの肉」です。
鹿やイノシシの肉は高タンパクで低カロリー。鶏や豚にくらべても脂分が少ないので、犬(特に10歳を過ぎたシニア犬)にはヘルシーです。
人間にとっては鹿やイノシシはパサパサ感が強いけど、それほど脂分が無いほうが犬にとっては健康的なんですね。
実際にここのお店の鹿肉を手作りごはんやジャーキーにして食べさせたけど、食いつきも良くて美味しそうに食べてるし、お腹を壊すようなこともなかったですよ!
ジャーキーの肉にこうした「質が良くてペットに最適な肉」を使ってほしいですね。

ここで紹介したレシピは一例です。違ういろいろな手作りドッグフードのレシピを見たい方は、以下のページを参考にしてみてください。
参考手作りドッグフードのおすすめレシピ